セキュリティキャンプ全国大会2020参加記

この記事はセキュリティキャンプAdvent Calendar 202020日目の記事です。
本記事では、セキュリティキャンプで取り組んだこと、活動の様子、感想について書かれています. 技術的な深い内容はこれ以降の記事で詳しく書いていこうと思います.

セキュリティキャンプについて

セキュリティキャンプ全国大会(seccamp'20)とは、IPA情報処理推進が主催する高度なIT人材の発掘と育成を目指す活動で、今年で17回目の開催となります.

例年は5月6月頃に選考を行い、合格者は夏休みの時期に全国から東京に集まり、5日間の合宿形式で集中して活動するというものでした. 今年はCovid-19の影響でオンラインでの開催となり時期も10月18日から12月06日の基本土日にズラしての開催となり、例年と比べて活動日の合間も含めて活動期間が長くなったのでじっくり考える時間があったのは自分にはとてもやりやすい環境だったと思います. ただ同じゼミに所属している人以外との交流が少なかったのはオンラインの寂しさみたいなものを感じました.

取り組んだこと

seccamp'20には毎年、ネットワークや暗号、OS、IoTなど様々なゼミが用意されており好きなコースを選んで応募することができます.自分は暗号理論に興味があったので集中コースの暗号ファジングトラックからL-II暗号のまま計算しようゼミに参加しました!

L-IIゼミではTFHEという完全準同型暗号の実装を行い,理論の理解を行うという活動を行いました.

TFHEはbit={0,1]を暗号化し、NANDやAND等と等価な結果を得る論理ゲートを実装することで、任意の演算が可能な完全準同型性を持つ演算を実現するもので、いくつかある完全準同型暗号の流派のなかでも特に高速なことで注目されています.

講師は2019年の未踏でスーパークリエーターに認定された松岡航太朗講師で、実は僕と同い年という少し特殊な環境でしたが知識と技術はとても高く、同い年ということでより刺激を得られたのではと思います.

活動日は最初の1時間程TFHEの理論についての講義を行い、残りの時間は実際に実装をしてみるというものでした.

C++で実装を行ったものがこちらです. ➞ GitHub

活動の様子

初日はYoutube Live で開講式と全体講義を行い、LT大会、グループワークを行いました.
グループワークでは同じゼミ以外の人との交流ができる機会で、オフラインでも集まれるようにと物理的に近い距離の人でグループを組んでくれたみたいです.(自分のグループは北海道から茨城ととても集まれる距離では無かったですがw)グループ名は共通点が東日本しか無かったので電源50Hzとして活動することになりました.

その後は各ゼミでの活動となりました.L-II ゼミでは毎週水曜日の17:00から約1時間ほど進捗報告を兼ねたゼミを行い、土日の活動日はハッカソンを行いました.

最終日は、グループワークでの成果報告と、各ゼミごとの成果発表を行い、Youtube Live で閉講式を行い修了しました.

参加してみての感想

終了してみると本当に無料で受講してよかったんですか??ってくらいに成長を実感でき、情報セキュリティの分野にますます興味が沸きました.
最後にセキュリティキャンプを主催してくれたIPAと、スポンサーの企業の方々、そしてL-IIゼミの講師とチューターにはとても感謝しております.今年はオンライン開催で準備から運営までとても大変だったと思いますが、受講生は大満足です!ありがとうございました!!!!
セキュリティキャンプに興味のある方は応募課題にチャレンジだけでもしてみて下さい.それだけでも学べることがたくさんあるはずです!!

Thank you for reading!